メドレーの遠隔診療システム「CLINICS」のメディア戦略

電子書籍が普及する前、紙書籍の自炊代行が問題視され、著名な作家が連名で訴訟をおこした。

紙のメディアをタブレットで読めるようにすること自体は便利だが、従来の紙メディアの人達の反感を買ってしまった為に、「自炊代行業」のイメージは悪くなってしまった。

そんな中、紙のメディアをタブレット媒体で読める仕組みをいち早く作っていたBookscanは、自社サービスを支持している作家、学者達のインタビューをトップページに掲載し、自分達は従来のメディアと敵対するサービスではないのだということをアピールしてきた。

既存の枠組み、規制が強い業界で新しいサービスを世に出す為には、ネゴシエーションが本当に大切だ。医療業界は特にそうである。

メドレーは、かなりうまくやっているように見える。

MEDLEY

メドレーは、もともと「ジョブメドレー」という医療者の人材紹介業を生業にしている会社だったが、2015年2月に、医師経験を持つ豊田氏がマッキンゼーを退職し、代表取締役医師として加入する。その後、メドレーはへルスケア業界のトレンドに乗り、数々のサービスを展開してきている。

2016年2月から遠隔診療のプラットフォーム「CLINICS(クリニクス)」をリリース。診療、会計までのアフターフォローまで行える仕組みを提供している。6月には、オンライン病気事典の「MEDLEY」でのFacebookの Messenger向けチャットボット「症状チェッカーbot」、遠隔診療システム「CLINICS(クリニクス)」のアプリ版(iOS)もリリースした。

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(出典:CLINICS)

また、これまでの強みである医療従事者の求人事業でも、日経メディカルと共同で「日経メディカルワークス」というサービスを開始、クリニックを中心とした医療者からの支持を広げている。

メドレーは、メディア対策が非常に上手い。NHKやフジテレビなどの大手メディアに出演し、遠隔診療システムCLINICSや症状チェッカーBotなど、コアとなるサービスを紹介している。(メディア掲載・出演より)

 

また、ニュースリリースでは、CLINICSを採用した医療機関を外来の種類も含めて逐一とりあげている。導入事例では、導入の背景を紹介しており、社会的に意義のある取り組みであることが伝わる。

メドレーのサイトの右上には、「お問い合わせ・取材依頼」というタグが設置されており、メディア側が取材をお願いし易い体裁をとっている。

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さらに、CLINICSのサイトのトップページでは、遠隔診療に関する紹介がされている。日本でも2015年10月から事実上の解禁になったこと、世界では普及しているが、日本ではまだまだこれからであること、遠隔診療には大きなメリットがあることが説明されている。

(出典:CLINICS)

(出典:CLINICS)

革新的なサービスを次々に展開するメドレーだが、それぞれが適切な医療を提供する為に行っている取り組みであるというメッセージをうまく伝えている。

医療、ITをはじめ、人材も豊富に集まってきており、今後も盤石な体制を築いていくだろう。

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