PCとスマホ一台で始められる情報医療(MICIN)の遠隔診療プラットフォームcuron

 

2015年8月の厚生労働省医政局長通知には、僻地や離島以外でも遠隔診療を容認する文面が掲載された。これを受け、遠隔診療へ取り組む医療機関が増えつつある。規制緩和の流れを汲んで、株式会社情報医療(MICIN.inc)は、クリニック向けのスマホを用いた遠隔診療プラットフォームcuron(クロン)を展開している。

医療者側は、トップページの「無料ではじめる」をクリックすると、アカウント作成の画面に移動し、必要情報を記入すれば、会社側からメールが届く仕組みとなっている。医療機関側と事前ヒアリングを行い、無料トライアルを導入してから2週間程度で本運用が開始となる。

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curonは、ビデオ通話による診療を医師が行える仕組みを提供する。患者側はiOS/Androidアプリを通して医師と連絡をとり、受診のリマインド通知もアプリ側で行われるようになっている。

また、配送業者(クロネコヤマト・佐川急便)と連携し、診療に応じた処方薬や処方箋を患者側に配送出来る仕組みとなっている。決済はVISAとマスターカードに対応しシステム内で行えるようになっており、支払いの手間も省くことが出来る。

PCとスマートフォンがあれば簡単に誰でも導入出来る仕組みであり、導入コストがほとんどかからない。これは、なかなか忙しくてクリニックに受診することが出来ない方にとってもメリットがあるし、クリニック側は通院が困難で受診が難しかった患者の新規受診を期待出来る。

例えば、クリニックのWebサイト、クリニックの建物内、看板等に「curonを利用したスマートフォン受診可」というお知らせを発信しておけば、患者側も次回の診察を遠隔診療で予約するケースも増えていくだろう。

実際のアプリ画面を見てみよう。curonのアプリ側のUIはかなりシンプルだ。ダウンロード後の最初の画面は以下の通り。

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患者側はスマートフォンのアプリを通して医師と連絡をとる。アプリの新規登録は、メールアドレスとパスワードだけで出来るようになっており、利用規約・プライバシーポリシー等はアプリ上に掲載されている。

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認証メールが届くので、所定のURLをクリックすると、簡単にアカウントが登録される。

 

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医療機関と連絡をとる場合は、まずQRコードまたは、クリニックコードを入力する。(この仕組みは、MRTのポケットドクターなどでも使われている。)これは基本的に来院した際に登録する仕組みとなっている。次に、アプリ上で患者情報登録画面に進み、ここで利用希望者の氏名、処方薬の配送先住所等を入力する。最後に入力した情報が、医療機関側の患者情報と一致していることを確認して、本人確認手続きを受ける。

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また、現在は開発中であるが、オンライン上からクリニックを検索して、アプリ上から直接患者登録を行うことも今後出来るようになる。この場合は、来院しない代わりに、運転免許証などの医療機関が定める本人確認証の画像データをアップロードすることで本人確認を行う。

アプリ上では、問診への回答や、患部の撮影、ビデオ通話などが行えるようになっており、病院に行かなくても薬の処方箋を受け取ることが出来る仕組みも構築している。

情報医療は、curonを通じた遠隔診療サービスの他に人工知能を用いたヘルスケアソリューションも研究開発している。

例えば、慢性疾患の中には定期的な服薬が治療に欠かせないものがある。薬の血中濃度が一定レベルで維持されていることが重要なため、薬を飲み忘れると治療効果があがらない為だ。

そこで、患者のスマホの起動時間、行動データなどを自動解析し、最適化したタイミングで服薬をうながすリマインドメールを送る。これにより、薬の飲み忘れを防ぐことが出来るというわけだ。

週刊ダイヤモンド(2016/8/27号)によれば、人工知能技術の開発には、東京大学の松尾豊研究室出身者の巣籠氏が絡んでいるそうだ。

「遠隔診療」と「人工知能」は今後の医療の新たなトレンドとなっていく。情報医療は、この2つの領域において勝負をしかけている。クリニックの導入事例は定かでないが、今後参入者が増える中で、情報医療は、まずはトップランナーの1つになるだろう。

<参考URL>

バイエル薬品「Grants4Apps Tokyo」、第1回の最優秀賞は…③(日経デジタルヘルス 2016/6/29)
スマホと人工知能で服薬継続 〜 株式会社情報医療が京都大学と共同研究を開始(PR Times 2016/7/25)
週刊ダイヤモンド[特集勝者のAI戦略 人工知能の嘘ホント](2016/8/27号)

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